幼少期から今までの人生体験の積み重ねは、今の自分の考え方や価値観、ふるまいを創っています。あなたはこれまでどんな人生体験を重ねてきましたか?
私たちは生まれると、やがて誰でもどんな大人になりたいかとか、何になりたいか、どんなふうに生きていきたいかを考えなくてはならなくなります。
あなたがうんと小さな子供だったころ、何になりたいと思っていましたか?
思春期の10代の頃にはどんな夢を思い描き、青年期にはどんな人生を望んでいましたか?
そして今、これからどう生きていきたいと考えていますか?
もしかしたら、今まで自由に夢を描き、周りの人々のサポートを受けながら、それ取り組めたかもしれません。もしかしたら自由に夢を思い描く前に、誰かから提示された未来を目標にして取り組んできたかもしれません。続きを読む
人それぞれに今に至る過去がありますが、私たちが心から今までの日々を自分らしく思え、心から満足できるのは、自分が本当に欲しいと思っていた物を手に入れられた時、自分が望んでいたことを叶えられた時です。
そういう意味で、自分を本当に満足させられるのは自分自身なのかもしれません。
■あなたに安らぎや安心をもたらすもの
私たちは生まれてから多くの人とかかわり、色々な人の影響を受けながら暮らしています。
親をはじめ家族や親族、学生時代のクラスメイト、大人なり親や社会人として知り合った人々、趣味を一緒に楽しむ仲間、、、周りの人々の言葉や振る舞いに影響を受けています。そして人だけではなく、世の中の流行や風潮にも影響を受けています。
現代的な社会において子供たちが情報に振り回されずに成長していくのは大変だ、という声を耳にしますが、それは子供だけではなく大人にとっても同じなのではないでしょうか。
進路や就職、結婚・出産に育児や教育、夫婦関係についてや、健康のこと、お金・資産のこと・・・人生にはその時に応じて考えなくてはならないことが生じ、私たちは不安になって誰が正しい答えを知っているのか、誰が信頼できるのかを探すこともあります。
とは言え、その度にどんな人がいるのか、その人が何をどう言い、どう考えているのかを調べ始めたら、時間がどれだけあっても足りません。時には誰かや何かについて調べれば調べるほど、自分は間違っていないか、誰を信じたら良いのか、混乱して余計にわからなくなったりします。
衣食住に大きく影響を与えるような事柄については、それについて詳しい人の助言を得る方が確かに賢明かもしれませんが、いつも何かに迷ったり、自分で物事を決められなくては、本当の安心感や満足はもたらされません。
たとえ頼れる誰かや何かに出会い、落ち着いて安心することができたとしても、いつかその人はいなくなってしまうかもしれないし、何かは無くなってしまうかもしれません。その時は、また誰かや何かを探さなくてはならなくなります。
最も揺るがないのは、自分自身の中に安らぎや満足、そして安心を見出している人です。
そうすれば精神的に自立して、心身共に穏やかで豊かに暮らせます。
■人生に満足と安心を見出す
心身共に穏やかで豊かに暮らしているのは、地に足を付けて自分の人生を生きている人です。
自分がどこに誰と暮らし、どんな仕事で収入を得て、どう生きたら良いのかを分かっている人です。
その人の人生には大きな不安や疑いが無く、その人は落ち着いて日々の暮らしに現実的に取り組めます。
地に足を付けて、心身共に穏やかで豊かに暮らしている人は、他人がどう暮らしているのかをそれ程気にしないものです。
それは、他人に無関心なのではなく、自分が幸せを感じる条件が人のそれとは違うことに気付いているからです。
そして、自分が持っていない何かを持っているだろう誰かを、羨ましく思うこともなければ、人が持っていないかもしれない何かを自分が持っていたとしても、それを過剰に誇らしく思うこともありません。
その人の中に比較や競争の考えはなく、ただ自分に足らないものは無いことに気付いていて、個人的な満足を内側に見出しているからです。だから、地に足を付けて心穏やかに暮らせるのです。
あなたにとって幸せとは何ですか?豊かな暮らしとはどんな暮らしですか?
本来、自分の人生を生きるというのは、とても個人的な体験のはずです。
けれど自分にとっての幸せや豊かさが明確でないと、自分の中でわかっていないと、人の暮らしぶりが過剰に気になったり、人々との比較や競争が始まります。
自分にとっての幸せや豊かさがわかっていれば、人がどう暮らしていようが、良い意味で気にはならなくなるものです。それどころか、自分だけではなく、人もまた幸せに暮らせるよう願えたりします。
あなたや、あなたが属するコミュニティーの人間関係はどうですか。
私たちは何かに取り組む時にその理由や目的・目標がわかっていないと、自分の意志や集中力、体力や知性といった、言わば自分のエネルギーを思うようには活かせません。自分の生きる目的や目標がわからないまま生活するのは、霧の中を戸惑いながら歩いたり、フワフワとあても無く町を歩くようなものです。
でも、もしも自分らしく生きていきたい、人生に後悔しないで満足したいと思いがあるなら、頭と体をクリアにして自分なりの考えを出来るだけ明確にする必要があります。
愛、自由、健康、豊かさ・・あなたはこの人生でどんな体験を自分にもたらしたいですか?
もしも時間や周りの人々に流されるように生きているなら、私たちは自分自身の貴重なエネルギーを十分には活かせません。何だか無気力になったり、毎日が無意味でどこかつまらなく感じるかもしれません。もしかしたら後になって「どうしてこんな風になってしまったんだろう」と、ひとり後悔するかもしれません。
けれど、誰も「こんなはずではなかったのに」とは決して思いたくないはずです。
自分が本当に望む人生の計画や目標を描いて、それが叶うように取り組めば、私たちは少し先の未来を楽しみにすることができます。そして、そのワクワクする気持ちはやがて暮らしを明るくし始めます。それに年齢や性別は関係ありません。
もしも、ここのところ日々の暮らしに喜びを感じていないなら、今の自分にふさわしい現実的な計画や目標を描きましょう。
そのためには、地に足を付けて自分自身につながることが大切です。
さぁ、あなたはこれから 自分を幸せにするために 何をしたいですか?
■自分らしさとは何かに気付きましょう
地に足を付けて自分につながり、今の自分にふさわしい目標を掲げれば、それを叶えるために楽しみながら着実に取り組み、少しずつでも必ず前に進めるからです。そしてその度に、自分に価値を見出していくこともできます。
人は誰でも自分は価値のある人間でありたい、世の中の役に立てる人間でありたいと思っています。
実際に誰もが価値ある素晴らしい存在なのですが、私たちは自らそれを確かめないと、自分のことをどこか信じられません。子供の頃は親や教師を通して自分の価値を見出せますが、大人になったら自分の価値を自分で見出していかなくてはなりません。
そのためには自分の個性や能力を知り、それを活かしてイキイキできる暮らし方をしたいものです。
そして、もしもあなたが自分らしく暮らしたい、自分の価値を高めたい、人の役に立てることを確かめたいと思うなら、出来ることから取り組み始めることです。それは精神的な自立や、自分を愛し自分を癒すことにもつながります。
私たちは体験を通して自分を成長させながら、愛や生きる喜びを体験するために生まれてくると言われます。 私たちは本来、人に認められるためにとか、有名になるためにとか、人々の上に立つために生まれてくる訳ではありません。
そして自分の人生を生きるというのは、まずは個人的な体験のはずです。
それなのに自分自身について知らず、自分の存在意義や価値に気が付かないまま、比較や競争に紛れてしまっていたり、嫌な思いをしたり失敗することを怖がっていては、新しい体験をしたり生きる世界を広げてはいけません。
私は何が上手で得意なのか、どんな人達となら上手くかかわれるのか、どんな環境だと気分良く能力を発揮できるのか、何が好ましくて何がそうではないのか、・・・・
それに気付いて自分を活かせるよう生きることが、自分らしく生きるということです。そしてこれから先、幸せに生きるための答えや選択肢を示してくれるのは自分自身の体験の積み重ねなのです。
怖がらないで、やりたいと思うことに取り組み、より良く生きるための知恵を養いましょう。
■揺るぎない自分になるために
誰でも物事を決めたり選ぶ時に、不安になってあちこち情報を探し回ることがあります。それは自分に経験や知恵が足らず、内側に安らぎや安心を見出せないからです。
けれど何かに迷った時は、それが自分にとって本当に信頼するに値するのか、役に立つのか、自分の感覚に注意を向けてみましょう。そして自分で決めることです。
誰かの意見に従ったところで、それが自分にとって本当に良いのかどうかは後にならないと分かりません。
直感的な人は何かを選ぶ時や決める時に、自分の本能的な感覚や勘、インスピレーションを信じます。だから自分にとっての良い方向を選び、満足することができます。
もしも自分らしく暮らしたいと思うなら、まずは日常のささやかな事から自分のインスピレーションや勘を大切にすると良いでしょう。
確かに、新しい知識や情報を得ることで「世界を広げる」ことはできるかもしれません。けれど本当の意味で「自分が生きている世界を広げる」というのは、自らの体験を重ね、自分なりの価値観や常識、感じ方、考え方、振る舞いをより良いものに変えていくことです。
自分らしく生きて人生に満足するために大切なのは、誰かから授かった「正しい答え」に従って良い体験をすることよりも、「自分が最も良いと思う答え」に従って、その結果と共に自分を成長させていくことなのかもしれません。
また、それが直感を得るための観察眼や洞察力を養う、日常的なトレーニングにもなります。
直感が優れた人は、体験の積み重ねの中から瞬時に最善の答えを得ることができます。
なので、自分の心や体をクリアにすれば直感はより手に入りやすくなりますが、それと同時にたくさんの体験を積み重ねることもまた、直感を養うための大切な方法です。
経験が私たちを成長させ、やがて智慧や答えの源になるからです。
体験を重ねて「自分なりの原因と結果」をたくさん持っていれば、それが直感やインスピレーションの源になっていきます。
例えば、得られた直感やインスピレーションに理論的な根拠がなくても「そうに違いない」と思えるのは、瞬時に過去の経験を思い出しているようなものだからです。(スピリチュアルな観点から言うと、経験を重ねて成長した「古い魂」の人たちは賢い視点を自分の中に持っています。)
そして自分につながって「自分にとっての最も良い答え」と共に物事に取り組めば、だんだんと自分自身が揺るぎなくなっていきます。
そうやって確信や自信と共に、落ち着きと安らぎが心身にもたされれば、生活は安定し健やかで豊かに暮らせるでしょう。
■私たちに幸せをもたらすのは
私たちは自由に思っていることを表現できる社会に生き、同時に多くの情報にも触れることができます。
けれど、誰かの言葉よりも、自分の中で感じる最も良い答え~「こうするのが良いと思う。きっとこうに違いない」という、とても個人的な感覚こそが、今の自分にふさわしい本当に満足できる未来に私たちを運ぶのかもしれません。
あなたは地に足を付けて自分自身につながり、直感や内なる答えを手に入れる方法を知っていますか?
それを知れば、より幸せで豊かに生きるための答えやヒントを自分の中に見出だせ、あなたの心と体とスピリットには寛ぎと調和がもたらされるでしょう。
あなたらしい内なる答えと、豊かさがありますように。
愛と感謝をこめて。
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