大人になるってどういうことだと思いますか?
たいてい大人になるとは、学校を卒業して働くこと、結婚すること、親になることです。
けれど、本当にそれだけでしょうか。
大人になるというのは、どれ位自分に責任を負えるのかということ、どれ位社会や家族の役に立てるかということです。
幸せな人生を生きたいと願うなら、人々と気分良くコミュニケーションをとれなくてはなりません。
そのためには、感情の面で自分をより良く保てるかどうかが関わってきます。
訳もなく不機嫌になって周りを不快にするのは幼く、気持ちの波があっては良い関係を築けません。
毎日機嫌良く、明るく朗らかに暮らすためには、心の中に隠れている過去に感じた怒りや悲しみ、くやしさや寂しさなどを手放すことが大切です。
そうすれば、誰でも若々しく爽やかな気分で暮らせます。
怒りや悲しみや、くやしさ、寂しさなどを感じさせた体験は、確かに腹立たしく、悲しく、くやしくて、寂しい体験だったに違いありません。
けれど、それらを体験してどうにか乗り越えたからこそ、今のあなたがそこにいます。
多くの霊的な人々は成長や変容を望みますが、私たちは自らの体験を通してこそ、それを達成することができます。
そして多くの人が「生きる意味」と「生きる目的」を探していますが、「自分を成長させること」は、誰にも共通するその答えです。
遠い過去のことならば尚更、あなたを怒らせた人、悲しませた人、悔しい思いをさせた人、寂しい思いをさせた人達を赦(ゆる)して、その時に-または今抱いているかもしれない-思いを手放し、その嫌な過去から卒業しましょう。
難しいかもしれませんが、もう終わったことにいつまでもこだわって生きていては、前を向いて生きられません。
それが「過去を乗り越える」ということであり、本当の意味で「大人になる」ことなのではないでしょうか。
30代からは、もう「大人」として生きていかなくてはなりません。
過去のネガティブな思いをいつまでも引きずって生きるのは、まだ「大人」になり切れていないということなのかもしれません。
社会人や親になっていながらも「母親にもっと愛されたかった」とか「本当は寂しかった」と、いつまでも感じながら生きるのはどこかバランスを欠いています。
小さな子供は転ばなければ痛みや危険なことを学べないように、大人も自らが体験しなくては、怒りも悲しみも、くやしさも寂しさも理解できません。
あなたがそれらを体験して今があるということは、他の誰かが抱いているだろう、それらを理解し慈しみ思いやれるということです。
そして、それはかけがえのない大きな霊的成長の証です。
他人に無関心であること、冷淡で残酷であることは、効率良く生きていかれるのかもしれませんが、孤立や分断をもたらして私たちを孤独にし、人生や社会を決して豊かにはしません。
自分の中にあるマイナスの感情に対処しないで、今までと同じように暮らすことは簡単なことです。
でも、もしも今までよりも幸せに生きていきたいと思うなら、いつまでも過去を思い返したり、こだわるのはやめにしましょう。
そして、自分を苦しめ不快にするような思いや考えはもう手放しましょう。
今を生きている自分を愛し、過去の登場人物たちに感謝して彼らを愛せるかやってみましょう。
どんな人生体験も素晴らしい。
自分が生きてきた過去が、例えどんな体験だったとしても、かけがえの無い「今生の生きた証」なのです。
あなたを癒すのは、他の誰でもなくあなた自身です。
そして癒しは孤立することではなく、あなたの人生に調和と豊かさをもたらします。
幸せな毎日がありますように。
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